こんにちは、整骨院 RESETの院長伊藤です。
今回は切診のひとつである腹診ついて解説します。
【腹診】
切診のひとつで臓腑の状態を探る方法。
仰向きになって、足を伸ばした状態の患者様に行います。
・正常な腹部
全体的にお腹が温かい、お餅やナタデココのような適度な柔らかさ。
上腹部は平坦、臍下の下腹部は少しふっくらしています。
・目視
判断が可能な腹部の形状、皮膚の状態、肥満具合
・聞く
お腹の音を聞く
・触る
お腹を触って、「触る、押したときの痛み有無」「叩いた時の音」「皮膚の温度や湿気、感覚」「筋肉の厚み、弾力、緊張具合」などを細かく確認します。
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・臓器が病んでいる場合の反応
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難経では画像のように、腹部の各部位に五臓の影響が出る。
「按(お)せば牢(かた)く、もしくは痛む」反応がある。
【更に具体的な腹診】
![](https://chiryoin-reset.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_4121-1024x846.jpeg)
・心下痞鞕(しんかひこう・しんげひこう)
心下部の自覚的なつかえで、違和感やつまる感じ。
他覚的には硬く抵抗感のあるもの。
心の影響が出やすい。
・小服不仁(しょうふくふじん)
下腹部に力がない、ふわふわして押すと凹みやすい。
腎臓の影響が出やすい。
・腹裏(皮)拘急
腹直筋という筋肉が異常につっぱることで、腹裏が引き攣ってしまう。
虚労(心身が衰弱した状態)に出やすい。
・胸脇苦満(きょうきょくまん)
肝と胆の影響でみられやすい。肋骨の下部の筋肉に抵抗感や圧痛が発生。
舌に白い苔も出る。
・少腹急結(しょうふくきゅうけつ)
左下腹部に抵抗感や血の停滞がある。婦人科系の病変にみられる。
・虚里の動(きょりのどう)
虚里は左胸部の下に分布している経絡のこと。
心尖拍動という心臓の左室心尖部があり、心臓の拍動が分かりやすい位置。
動は動悸や服の上からも拍動がわかる状態のこと。
・心下悸、臍上悸、臍下悸
拍動を触れるところ。
【院長からのメッセージ】
肺の位置(右腹部)を押して硬い・痛みがあると免疫力が低下しているとされています。
風邪をひきやすくなったり、疲労も溜まりやすくなります。
肝の位置(左腹部)は自律神経の乱れ、腎の位置(下腹部)は腰痛や冷えが発生すやすいです。
ご自身で確認する際には、強く押して臓器を痛め付けないようにしましょう。
皮膚を潰さないで、優しく押してくださいね。
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整骨院 RESET
伊藤力
国家資格:柔道整復師・鍼灸師所持
業歴:19年目(2006年〜)