こんにちは、整骨院 RESETの院長伊藤です。
今回は切診のひとつである腹診ついて解説します。
【腹診】
切診のひとつで臓腑の状態を探る方法。
仰向きになって、足を伸ばした状態の患者様に行います。
・正常な腹部
全体的にお腹が温かい、お餅やナタデココのような適度な柔らかさ。
上腹部は平坦、臍下の下腹部は少しふっくらしています。
・目視
判断が可能な腹部の形状、皮膚の状態、肥満具合
・聞く
お腹の音を聞く
・触る
お腹を触って、「触る、押したときの痛み有無」「叩いた時の音」「皮膚の温度や湿気、感覚」「筋肉の厚み、弾力、緊張具合」などを細かく確認します。
・臓器が病んでいる場合の反応
難経では画像のように、腹部の各部位に五臓の影響が出る。
「按(お)せば牢(かた)く、もしくは痛む」反応がある。
【更に具体的な腹診】
・心下痞鞕(しんかひこう・しんげひこう)
心下部の自覚的なつかえで、違和感やつまる感じ。
他覚的には硬く抵抗感のあるもの。
心の影響が出やすい。
・小服不仁(しょうふくふじん)
下腹部に力がない、ふわふわして押すと凹みやすい。
腎臓の影響が出やすい。
・腹裏(皮)拘急
腹直筋という筋肉が異常につっぱることで、腹裏が引き攣ってしまう。
虚労(心身が衰弱した状態)に出やすい。
・胸脇苦満(きょうきょくまん)
肝と胆の影響でみられやすい。肋骨の下部の筋肉に抵抗感や圧痛が発生。
舌に白い苔も出る。
・少腹急結(しょうふくきゅうけつ)
左下腹部に抵抗感や血の停滞がある。婦人科系の病変にみられる。
・虚里の動(きょりのどう)
虚里は左胸部の下に分布している経絡のこと。
心尖拍動という心臓の左室心尖部があり、心臓の拍動が分かりやすい位置。
動は動悸や服の上からも拍動がわかる状態のこと。
・心下悸、臍上悸、臍下悸
拍動を触れるところ。
【院長からのメッセージ】
肺の位置(右腹部)を押して硬い・痛みがあると免疫力が低下しているとされています。
風邪をひきやすくなったり、疲労も溜まりやすくなります。
肝の位置(左腹部)は自律神経の乱れ、腎の位置(下腹部)は腰痛や冷えが発生すやすいです。
ご自身で確認する際には、強く押して臓器を痛め付けないようにしましょう。
皮膚を潰さないで、優しく押してくださいね。
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整骨院 RESET
伊藤力
国家資格:柔道整復師・鍼灸師所持
業歴:19年目(2006年〜)