こんにちは。整骨院 RESETの院長伊藤力です。
今回は「脾」についてご説明します。
【脾】
水穀の精微を取り出して「気・血・津液」の原材料の供給をしている。
西洋医学的には脾臓のこと、東洋医学では脾臓に膵臓も加えて脾としています。
・運化作用:飲食物から体に必要な水穀の精微(飲食物の栄養素)を取り出すこと
・昇清作用:飲食物からの水穀の気や津液を小腸から胸中に持ち上げる機能のこと。内臓や器官の下垂を防いでいる
・統血作用:血液が血管外に溢れるのを防ぐ働き
・味覚を感じる:脾気は口や舌が飲食物の味を感じる作用がある。
※胃脾肺の連携解説
この3つによって気や血を造る働き、全身の筋肉などの末梢組織への栄養補給が行われます。
「胃」受納作用:飲食物を受け入れる
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「胃」腐熟作用:胃に飲食物を留めて初期的な消化を行って粥状にする
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「胃」和降(通降)作用:粥状になった飲食物を小腸に送る
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「脾」運化:飲食物から体に必要なもの(水穀の清微)を取り出す
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「脾」昇清作用:小腸にある水穀の清微を心と肺(上焦)に運びあげる
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「肺」宗気作成:水穀の清微と肺から取り込んだ清気を合成して宗気を作る
作られた宗気は全身を養う気血の素となって、組織に届きます。
【脾の不調】
「脾」の働きに異常が起こると、気・血・津液全般に影響が及びます。
・脾気虚(ひききょ)
脾の気が不足する状態で、脾の働きが低下した状態。すなわち消化吸収機能の減退の症候が現れます。
気虚による全身倦怠感、朝の寝起きが悪くなる、食後眠くなる症状を呈します。
手足のだるさ、手の平に汗をかきやすいなども発生します。
・脾気下陥(ひきげかん)
脾気の低下により脾虚全般の症状に加え、胃下垂、胃のもたれ、脱肛、子宮脱など。
・脾不統血(ひふとうけつ)
脾の統血作用が低下すると、出血傾向を来たし、皮下出血、月経過多など。
・脾陰虚(ひいんきょ)
脾の作用が低下した脾虚の状態。
口唇の乾燥、便が硬くなって便が出にくい状態など陰が消耗した津液不足症状が現れ、胃の痞え、嘔逆(悪心、嘔吐)などの症状。
・寒湿困脾(かんしつこんぴ)
主に寒さや湿気によって脾気が低下した状態。体が重い、頭重感、雨天の体調不良、浮腫、悪心、嘔吐などの症状。
・脾胃湿熱(ひいしつねつ)
脾胃に湿熱が停滞した病態。
だるさ、体の重さなどの湿の症状に熱象の症状として口渇、皮膚の痒み、泥状の熱感を伴った排便など。
・胃熱(いねつ)
熱邪が胃に熱象を作る病態。胃の灼熱感や食欲の異常亢進のほかに、口臭、口渇、口内炎など。
・胃気上逆(いきじょうぎゃく)
下降すべき胃気が逆に上昇する病態。悪心、嘔吐、ゲップが主症状。
【院長からのメッセージ】
脾胃肺の連携があるように、人間は呼吸器系、消化器系、筋肉や関節がどれも使い過ぎも、使わな過ぎても不調が出てしまいます。
元気なうちから自分自身の体力の限界や相性が食べ物、悪い食べ物を知っておくと、早期回復や予防に繋がるでしょう。
脾の症状に該当が多い人は黄色い食材を食べて、逆に農薬や添加物、防腐剤入りは控えてみてください。
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整骨院 RESET
伊藤力
国家資格:柔道整復師・鍼灸師所持
業歴:18年目(2006年〜)